シェルターネットについて

共同アピール


−第12回全国シェルターシンポジウム2009inとちぎ を終えて−
 
全国シェルターシンポが無事に終わりました。報道を使わず、参加を呼びかけはもっぱら口コミでしたが皆さまや地元の市民力の結集で延べ参加者人数が1900人を超える盛況でした。
参加者の感想は「素晴らしい大会だった。」でしたが、地元では「大臣や、偉い人がたくさん来て、全国シェルターというのはすごい!」と一躍、注目を浴びています。地元主催者としてはこれが地域のDV対応を変える大きな力になったという手ごたえを感じています。
また、当事者の方たちにこの大会に参加してとても勇気づけられたといわれ、この1年の苦労が報われた気がしています。女性たちの連帯に感謝です!
実行委員会スタッフ一同。
 

第12回全国シェルターシンポジウム2009inとちぎ
共同アピール

 2004年、2007年と二度の改正を経た「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(DV防止法)」は、保護命令制度の拡充・国及び地方自治体における自立支援責務の明確化・市町村の計画策定及びDVセンター設置努力義務など、大幅な改善が図られました。

 関連諸法律のさまざまな運用改善が図られるなか、DV防止法を根拠として、女性に対する暴力根絶施策が地域のすみずみにまでゆきわたることを、私たちはサポートの現場から切望し期待していました。

 しかし現実のDV被害実態は、過酷化・深刻化こそすれ、軽減されるきざしはありません。3人に1人が被害にあい、20人に1人が殺人未遂の犯罪被害者となり、3日に1人、妻が夫に殺害され、同じく3日に1人ずつ子どもが虐殺死させられています。

 昨年度、全国女性シェルターネットが実施した調査では、DV家庭に育った子どもたちの6%が、0〜14歳までの低年齢で、実父からの性暴力被害にさらされていたことがわかりました。子どもたちは、被害にあっていることを理解できず、逃げることも誰かに相談することもできません。さらに、被害の後遺症を抱えた子どもたちは、度重なる暴力に脅かされ、生きること自体が困難にさせられているのです。こうした子どもたちへの回復支援にはほとんど手がつけられていないのが現状であり、デートDV被害に苦しむ少女や行き場のない子どもたちを支えてきたのは、民間シェルターや婦人保護施設の献身的な取り組みなのです。

 また、今年の入国管理法の改定により、外国籍女性がDVから逃れて「夫との別居が6カ月を超えた場合」、配偶者ビザをはく奪される事態となったことに象徴されるように、マイノリティ女性たちは複合する差別を受け、それゆえに更なる暴力にさらされています。

 私たちは、DVはもとより、あらゆる性暴力と差別の根絶を願い、以下の通り要望いたします。

 一、私たちは、女性に対する暴力が根絶される社会の実現を目指し、包括的な「性暴力禁止法」の制定を求めます。

 一、私たちは、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(DV防止法)」の実効性ある第三次改正を求めます。

 一、私たちは、不処罰のままであるDV犯罪に対して、警察が積極的な介入・逮捕策をとり、犯罪の再発予防に寄与することを求めます。

 一、私たちは、国の基本方針に基づいた「被害者の立場にたった切れ目のない支援」が実現されるためのDV根絶事業予算化を求めます。また、民間サポートグループが安定的な活動を推進できるよう、国の責任による抜本的な財政支援を求めます。

 2009年11月23日

 第12回全国シェルターシンポジウム2009inとちぎ 参加者一同